- この記事のハイライト
- ●お墓に近い不動産は、相場よりも売却価格が安く設定されることが多い
- ●お墓に近い不動産は、地盤が良く住環境が変わりにくい点がメリットである
- ●お墓に近い不動産を売却する際は、買主への告知義務を怠らないことや売却価格が相場よりも低い点に注意が必要
お墓が近い場所に不動産を所有していると「売却できるのか」「安くなってしまうのではないか」など売却への影響が気になるところです。
物件自体に問題がなくても、周辺環境に嫌悪施設などがあると売れにくく長引く可能性もあります。
そこで、お墓に近い不動産の売却価格への影響とメリット・デメリット、売却時の注意点について解説します。
名古屋市の南区・港区・天白区・緑区・瑞穂区を中心に名古屋市全体で、お墓に近い不動産の売却をご検討中の方は、ぜひ参考になさってください。
\お気軽にご相談ください!/
お墓に近い不動産は売却価格に影響するのか
不動産売却では、不動産の状態だけでなく周辺施設や環境も売却に影響することがあります。
では、お墓が近くにある不動産の場合、売却価格に影響をするのでしょうか。
お墓は嫌悪施設に該当する
お墓は、一般的に嫌悪施設に該当します。
嫌悪施設とは、嫌悪感や不快感を感じるような施設のことです。
一般的には以下のような施設が嫌悪施設に該当します。
- 危険性の高い施設(暴力団事務所など)
- 臭気が発生する施設(ごみ焼却場や工場、火葬場など)
- 騒音・振動がある施設(飛行場や高速道路など)
- 心理的に忌避される施設(刑務所や風俗店、葬儀場、お墓など)
嫌悪施設には、明確な定義はありませんが、多くの方が近くにあることを不快に思うような施設が該当します。
お墓もこの嫌悪施設に該当するとされています。
嫌悪施設は告知義務がある
お墓のような嫌悪施設に該当する場合は、基本的に重要事項説明での告知が必要になります。
通常、不動産売却時にはトラブルを防止するために重要事項説明をおこないます。
重要事項説明とは、物件情報やインフラ整備、契約条件などの詳しい情報を事前に買主へ説明することです。
この重要事項説明では、嫌悪施設についても共有しなければなりません。
この告知義務を怠ると、損害賠償請求や契約解除に発展する恐れもあります。
そのため、お墓が近くにある場合も、トラブル防止のために事前に告知しておきましょう。
売却価格への影響
前述したとおり、お墓は嫌悪施設に該当する可能性があります。
そのため、お墓が周辺にあるとマイナスのイメージを抱く方も少なくありません。
つまり、少なからず売却価格に影響が出る可能性があります。
お墓が近くにあると買主が見つかりにくいことから、相場よりも2~3割程度安く設定されるケースが多いです。
というのも、お墓が近くにある家とない家では、やはり近くない家が選ばれる傾向にあるからです。
ただし前述したとおり、お墓に嫌悪感を抱くか抱かないかは個人差があるため、実際に売り出してみると買主が現れる可能性は十分にあるでしょう。
▼この記事も読まれています
不動産売却が長引く原因は?対処法を知って早期売却を目指そう!
\お気軽にご相談ください!/
売却前に知っておきたいお墓に近い不動産のメリット・デメリット
お墓に近い不動産をスムーズに売却するためには、メリットとデメリットを把握しておくことが大切です。
ここでは、お墓に近い不動産のメリットとデメリットを解説します。
お墓に近い不動産のメリット
お墓に近い不動産には以下のような3つのメリットが挙げられます。
メリット①住環境が変わりにくい
お墓の近くであれば、住環境が変わりにくいメリットがあります。
一般的に家の周辺は、長年住んでいれば大きく環境が変わる可能性があります。
しかし、お墓があった場所に新たな建物が建つことはよほどのことがない限りありません。
お墓周りは閑静で緑が多いため、この環境が気に入って購入した場合は長く維持できるでしょう。
メリット②地盤が良い
お墓は地盤が安定している場所に作られることが多いため、お墓に近い土地も地盤が良いと考えられます。
とくに、近年は地震などの自然災害が多発しているため、地盤の良さは大きなメリットといえるでしょう。
メリット③日当たり・風通しが良い
お墓は高い建築物ではないため、日当たりや風通しが遮られることがありません。
そのため、夏には風通しがよく涼しく過ごせたり、洗濯物が乾きやすかったりする点がメリットです。
お墓に近い不動産のデメリット
一方で、お墓に近い不動産には以下のような3つのデメリットもあります。
デメリット①お盆の時期は騒がしくなる
お盆に近い時期は、お墓参りに訪れる方が増えて騒がしくなるデメリットがあります。
また、お線香のにおいも漂ってきやすいため、線香のにおいが苦手な方にはマイナスとなるでしょう。
デメリット②野良猫やカラスが集まる
お墓参りされる方が持ってくるお供えものを狙って、野良猫やカラスが集まる点もデメリットといえるでしょう。
ただし、お墓によってはお供え物は持ち帰るように注意しているところもあります。
デメリット③夜間は暗く人の出入りがない
お墓の周辺は人通りが少ないため、夜間は暗くなりやすいです。
比較的閑静である点がメリットですが、一方で人の出入りが少ない点は防犯上心配になる方も多いかもしれません。
▼この記事も読まれています
不動産売却における即時買取とは?メリットや向いている方の特徴を解説
\お気軽にご相談ください!/
お墓に近い不動産を売却する際の注意点
最後に、お墓に近い不動産を売却する際の注意点を解説します。
主な注意点は以下の3つです。
- 告知義務を怠らない
- 相場よりも安くなることを想定しておく
- 買主が見つかりにくい可能性がある
それぞれの注意点をご説明します。
注意点①告知義務を怠らない
前述したとおり、お墓が近くにあれば告知義務の対象になります。
売主が告知義務を怠ると、買主は物件の正しい情報を得られず判断を誤る可能性もあります。
そうなれば、買主とトラブルに発展してしまい、契約不適合責任に問われてしまうでしょう。
契約不適合責任に問われれば、契約解除や損害賠償を請求される恐れもあるため、告知義務は必ず果たすことが大切です。
なお、トラブル回避のためにも売買契約書に記載するようにしましょう。
注意点②相場よりも安くなることを想定しておく
不動産売却をおこなう際は不動産会社へ査定依頼し、どのくらいの価値があるのかを確認します。
お墓が近くにある場合は、マイナスイメージを避けられないため、市場価格よりも低い査定額になることがあります。
とくに買い替え資金に充てる予定の場合は、思っていたよりも少なくなる可能性があることに注意しましょう。
また、内覧時に値下げ交渉をされることもあります。
交渉に応じるかは売主が決めることができますが、断ると次の購入希望者がいつ現れるかわからないため、売却が長引く可能性にも注意しましょう。
そのため、お墓に近い不動産を売却する際は、いくらまでなら価格を下げられるかなど妥協点を考えておくことも必要です。
注意点③買主が見つかりにくい可能性がある
お墓に近い物件は、嫌悪感などからどうしても敬遠されてしまいます。
同じ条件の物件があった場合、お墓に近くない物件が選ばれやすいです。
そのため、お墓の近くにある場合は時間がかかることを想定し、長期的な不動産売却を覚悟しておきましょう。
買い替えや住み替えをお考えの場合は、時間に余裕をもって計画することをおすすめします。
▼この記事も読まれています
不動産売却の査定前に価格相場を知る方法とは?机上査定・訪問査定も解説
まとめ
お墓は嫌悪施設に該当するため、買主に嫌悪感を与える可能性が高く不動産の売却価格を下げて売り出す傾向にあります。
ただし、お墓に近い不動産にも地盤の良さや住環境が変わらないなどのメリットも存在します。
お墓に嫌悪感を抱くか抱かないかは個人差があるため、実際に売り出してみると買主が現れる可能性は十分にあるでしょう。
名古屋市南区の不動産売却なら「名古屋不動産売却センター」へ。
南区のほかに、港区・天白区・緑区・瑞穂区を中心に名古屋市全体で幅広く提案が可能です。
不動産売却だけではなく、仲介や買取もおこなっておりますのでお気軽にご相談ください。