住宅を建築する際は、一般的に儀式をおこないます。
しかし、耳にしたことはあっても、家を建てるときにしかおこなわないため、どのような目的があるのかご存じない方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、住宅を建築する際の「地鎮祭」「上棟式」「竣工式」の三大儀式についてご紹介します。
気になる費用や当日の流れについてもご説明しているため、ぜひ参考にしてください。
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まずは、三大儀式のひとつである地鎮祭についてご紹介します。
地鎮祭とは
更地を購入した後、着工時に「氏神様に土地を使用する許しを請い、工事の安全を祈願する」という目的でおこないます。
一般的には、神主を呼んで執りおこなう神式が採用されていますが、宗教によっては仏教やキリスト教でおこなわれることもあります。
しかし、おこなうことが義務として決まっているわけではないため、話し合って決めておくと良いでしょう。
当日の流れ
まず、家を建てる土地の四隅に青竹を立て、しめ縄で囲むようにし祭場をつくります。
開会の儀から始まり、お祓いをした後、祭壇に神饌のお供えをします。
神主に祝詞をあげてもらい、現地を祓い清めると、いよいよ地鎮の儀です。
地鎮の儀では、祭壇横の盛り砂にお神酒がかけられ、施工主や設計者が盛り砂に鍬を入れた後、祭壇に玉串をささげ神饌を下げます。
その後は、神様にもとの場所にお戻りいただくための儀式です。
お神酒で乾杯し神饌品のお下がりをいただき、閉会の辞で終了となります。
費用相場
地鎮祭の費用は、神主に式をおこなってくれたお礼として「初穂料」をお渡しします。
金額相場は、2万〜3万円ですが、お供え物の費用も併せると5万円前後は必要です。
式が終わった後に、「玉串料」または「初穂料」と書いたのし袋を渡しましょう。
また、神主が車で来る場合は別途、白封筒に「お車代」として5千〜1万円程度包み渡します。
お祝儀は上棟式をおこなうのであれば、基本的に上棟式のときに支払うため、地鎮祭では必要ありません。
なお、費用に関しては、それぞれの地域の風習や神社によっても異なるため、不安な方は神社に直接問い合わせてみると良いでしょう。
日取りや服装
地鎮祭をおこなう日は、六曜か十二直の吉日を選ぶのが一般的です。
六曜では「大安」「先勝」「友引」、十二直では「建」「満」「平」「定」「成」「開」から選ぶと良いでしょう。
一方、建築では凶日とされている「三隣亡」は、3軒隣まで火災をもたらすとされているため注意が必要です。
しかし、十二直で建であっても、六曜では仏滅ということもあるため、きちんと相談しておくことをおすすめします。
当日の服装に関しては、男性はスーツなどを着用し、女性は男性の服装に準じたものを選ぶようにしましょう。
住宅を建築する際の儀式「上棟式」とは
続いて、2つ目は上棟式についてご紹介します。
上棟式とは
骨組みが完成した段階で、「工事が順調に進んでいることに感謝し、無事完成することを祈る」という目的でおこないます。
基礎工事後に、木材で柱や梁を組み上げ、最後に家の一番高い位置に棟木を取り付けてから式をおこないます。
以前は、神主を呼び上棟式をおこなっていましたが、現在は棟梁や現場監督が式を進めていくのが一般的です。
当日の流れ
まず、棟梁が棟木に幣串をつけるところから始まります。
そして、祭壇に御幣やお供え物を飾り、棟梁や施主が建物の四隅の柱にお米や酒、塩をまいて建物を清めます。
次に、施主があいさつをし、乾杯をしたら、棟梁や工事関係者の方をご紹介しましょう。
場合によっては、棟梁から挨拶をしてもらうこともあります。
最後に施主から、棟梁や工事関係者にご祝儀を渡し、手締めをおこなって終了です。
また、上棟式の際に餅投げをおこなうところもあります。
餅投げをおこなう方は年々少なくなっていますが、その地域でまだおこなっている場合はやっておくと良いでしょう。
餅投げをすることで、ご近所とのつながりがより深まります。
地域によっては、餅ではなくお菓子や小銭を投げるところもあるため確認しておくことをおすすめします。
さらに、餅投げをおこなう際は、ご近所にもしっかり日時を伝えておきましょう。
費用相場
上棟式では、神主を呼ばず職人が進行役を務めることがほとんどです。
現在は、職人をもてなすという意味合いが強いため、必要なものは施主側で準備しなければなりません。
式典では、塩や洗米、酒一升、海の幸や山の幸などの神饌物に1万〜2万円程度かかります。
そして、職人をもてなす際のつまみや酒肴などに2万〜3万円、棟梁へのご祝儀に2万〜3万円、大工さんに5千〜1万円程度が目安です。
そのほか1人につき5千円程度の引き出物、もしくはご祝儀だけを渡すことも多いようです。
また、餅投げをおこなう場合は、追加で2万円程度の費用がかかります。
地域によって必要なお料理やお酒が異なるため、施工会社と事前に相談し、「参加人数」や「式の段取り」についても確認しておきましょう。
日取りや服装
日取りは、地鎮祭同様に六曜か十二直の吉日を選びましょう。
基礎工事が終わると上棟まではあっという間ですので、基礎工事が完了した段階で、日取りを決めておくと焦らずに済みます。
当日の服装に関しては、男性はジャケットにスラックス、女性は男性に準じた服装でパンツスタイルが好ましいでしょう。
現場では、足元が悪いこともあるため、スニーカーを履くことをおすすめします。
住宅を建築する際の儀式「竣工式」とは
最後に、3つ目の竣工式についてご紹介します。
竣工式とは
引き渡し後に、「建築物の完成を祝い、今後の安全と繁栄を祈る」という目的でおこないます。
店舗や施設、ビルなどの建築物が完成した際は、竣工式がおこなわれることも多く、テープカットをおこなう様子を見ることも多いでしょう。
しかし、引き渡し後の忙しいタイミングということもあり、必ずしも必要ではないため一般の住宅では竣工式をおこなうことが少なくなっています。
当日の流れ
まずは、神主による儀式がおこなわれます。
しかし、一戸建ての場合は儀式を省略し、簡単に建築に関わった方々に感謝や労いの気持ちを伝えることもあります。
その場合は、施主の家族や親戚、建築に関わった関係者を招き、完成した家で料理を囲みながら、工事の完了を祝うことが多いです。
竣工式のタイミングは、引渡し完了後ですが、期間を開けずにおこなうのが難しい場合もあるでしょう。
その際は、引っ越し完了日や、引っ越し後の家具を配置した後、落ち着いてからおこなうケースも多くあります。
そのため、無理のないスケジュールでおこなうことがポイントです。
費用相場
竣工式をおこなう場合は、神主を呼ぶため「初穂料」として3万円程度は必要です。
ほかにも、関係者へのご祝儀に1人5千円程度、千円程度の引き出物、宴会費が必要になるため、出席人数を確認しあらかじめ準備しておきましょう。
日取りや服装
日取りは、地鎮祭・上棟式同様に吉日を選びます。
当日の服装に関しては、男性はスーツ、女性は男性に準じた服装を選ぶと良いでしょう。
まとめ
地鎮祭は、着工時に氏神様に土地を使用する許しを請い、工事の安全を祈願する儀式で、神主を呼び執りおこないます。
上棟式は、骨組みが完成した段階で、工事が順調に進んでいることに感謝し、無事完成することを祈る儀式で、棟梁が式を進めます。
竣工式は、引き渡し後に建築物の完成を祝い、今後の安全と繁栄を祈る儀式です。
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